第106回薬剤師国家試験の必須問題を振り返る

第106回薬剤師国家試験の必須問題を振り返りたいと思います。

105回の試験よりはやや易化したと思われる必須問題ですが、難しい問題もいくつかありました。

私が間違えたり、引っ掛かった問題を振り返ります。

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第106回薬剤師国家試験 問5

まず、問5のクーロン力の問題ですが、公式を覚えていなくても誘電率がどんなものか想像できれば、解ける問題でした。

私は間違えましたが。

(実際にはうろ覚えでも大丈夫かなくらいかな・・・。多分、クーロン力が距離の1乗に反比例するのか、2乗に反比例するのかで迷う人が多そう。クーロンポテンシャルと迷っているなら、力の積分がポテンシャルだから、力の方が次数が低くなる。だから、クーロン力は2乗って感じになるけど、単純に「反比例」っていうのと「2乗に反比例」っていうのが、同じなのかどうかっていうところで迷った人もいそう・・・。)

選択肢が5つあって、間違いを見つける問題で、3と4はクーロン力についてあまり理解していなくても〇と想像できる。

同符号が斥力とか、クーロン力が電荷の大きさに比例する、とかは大丈夫でしょう。

そして、問題は1「媒質の比誘電率に反比例する」か、と「真空中で最も強くなる」の2つが引っ掛かります。

解答中にこの二つは同じことを言っていると思った瞬間もあったのですが、自信がなく間違えました。

誘電率の理解は「ふにゃふにゃ」のイメージです。周りの電荷に合わせて分極しやすくなる、そんな感じなので、媒質が周りの電荷に合わせてふにゃふにゃするということは、クーロン力は弱くなるし、真空は周りの電荷に合わせてふにゃふにゃしないので、誘電率は低いはず。つまりクーロン力は強くなる。

ということで、二つとも同じことを言っている。

正解は残りの「イオン間の距離に反比例する」が間違い。

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第106回薬剤師国家試験 問20

日本人の平均摂取量が、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」における「目標量」よりも多いのはどれか。

炭水化物とか食物繊維とかはたぶん少なく、脂質系が多そう、って感じで、飽和脂肪酸かコレステロールで迷う問題。

どう考えるのかわからず、コレステロールを選んで、×でした。

よくよく考えれば、コレステロールは体内での合成阻害薬を飲むくらいなので、それ繋がりで内因性がメインとすれば、脂肪酸を選べたと思う。

実際に食物からの摂取は1/3以下くらいらしいし、答えを知らなくても導き出せた問題でした。

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第106回薬剤師国家試験 問25

感染性の廃棄物に関する問題です。感染性を有す病原体が付着した可能性のあるマスクを滅菌したときに感染性廃棄物か否かが問われました。

問題文は「指定感染症の治療・検査時に使用された医療用マスクを滅菌せずに廃棄する際の分類として、適切なのはどれか」

とがっているものは滅菌したかどうかに関わらず、感染性産業廃棄物で、とがってなければどうなるか?、がわかっていれば、できた問題でした。

私は間違えましたが。

とがってなければ、滅菌すれば一般の廃棄物として捨てることができます。

コロナに紐づけて出題された問題でした。

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第106回薬剤師国家試験 問83

DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)の説明として正しいのはどれか。

Resuscitation(蘇生)の意味が分かっていれば、解ける問題。

知らなくても、「Re-」で蘇生っぽいって推測はできますかね。

ちなみに、resuscitate(蘇生させる)はラテン語に由来する単語です。re+sub+citareでre(再び)+sub(下(から上に))+citare(持ち上げる、引き出す)で生き返らせる、になります。
subはsubway(地下鉄=下にある道)とか、subtitle(副題=下にある題)などでもお馴染みです。
citareはcite(引用する)とか、excite(興奮させる=外へ引き出す)とかの単語にも登場します。

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まとめ

間違えましたけど、個人的に脂肪酸の問題なんかは面白い問題のように思います。覚えてなくても、日本人は脂質過剰+コレステロールは内因性メインってところが分かっていれば、解ける問題なので。

各問題の識別指数なんかはどうなんでしょうかね。

ちょくちょく取りこぼしはありますが、足きりは大丈夫そうでした。

先週やった105回の必須が75/90だったので、少し簡単めになっているような気もします。

物理:4/5
化学:5/5
生物:5/5
衛生:7/10
薬理:12/15
薬剤:14/15
病態・薬物治療:13/15
法規・制度・倫理:9/10
実務:10/10
合計:79/90

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